ドリーム小説

















「おい、



「何です?陛下」



「何故俺様がお前の為にこのようなことをしなくてはならないのだ!」



「あぁ、美味しかったですよ。流石魔王の中の魔王、ラハール様ですね」





ラハールの幼い体を地面に縫い止めながら、淫猥に嗤い賛辞を謳うその姿は吸血鬼というよりも淫魔のようだ。

あまり色恋沙汰に免疫の無いラハールは頬を赤く染める。彼も自分も男だというのに、何故赤くならなければならない。それも生娘のように恥じらいながら!

そもそも何でこんなことになったのか。そう、自分の失態だ。

城に地下深く封じられていた彼を呼び覚ましたのは紛れもなく自分。そして目覚めた彼を下僕として傍に置こうと考えたのも自分。配下の者達は大いに反対したが、強引に押し通した。議会で反対する奴は片っ端から制裁を加えた。此処の所はそんな暴力に任せたことなど無かったというのに。

まるで玩具を欲しがる子供のようだ、と自身を嘲りながらラハールは目の前で極上の食事を終え、満悦しているへと視線をやる。口の回りには今しがた摂取していたラハールの血が僅かであるが残っていた。

その有様に、なんだか動悸が激しくなると同時に自分は彼にとって食料でしかないのかと一抹の寂しさを感じる。まったく、俺様も軟らかくなったものだ。少し前であれば愛とかそんなもの、力という力でねじ伏せてきたというのに。この魔王の中の魔王である自分が寂しいだなんて!







「口の回りの血を拭け・・・・俺様の血はそんなに美味いのか?」



「えぇ、それはもう」







嬉しそうに笑う彼の笑顔を見て、食料でもまあ良いかと思う自分は最早末期なのかもしれない。こちらのそんな想いも知らずに微笑む彼が少し憎らしく思うときもあるのだけれど。でも、









「でも、俺が血を飲むのはあなただけからですよ。あなたのだから、です。愛しの陛下、我が唯一絶対の主よ」

























思わず緩んでしまう頬を隠し通すことが出来なかった。


























から車馬き、My Lord